Oracle VM VirtualBoxでOracle Database 19cを構築する 3. Oracle Linux 7.6 をインストールする
Oracle VM VirtualBoxを使ってOracle Database RAC を構築したときの備忘録です。
あくまで検証機の作成ですので簡易的です。
下記の流れで作業を実施していきます。
4. DNSサーバを構築する
5. ノード#2を作成する
6. Oracle Grid Infrastructure 19c をインストールする
7. Oracle Database 19cをインストールする
8. DBCAでDBを作成する
今回は 3. Oracle Linux 7.6 をインストールする です。
- 1. マシンを起動する
- 2. インストールを開始する
- 3. 使用言語を設定する
- 4. ソフトウェアの選択を設定する
- 5. インストール先の設定をする
- 6. ホスト名を設定をする
- 7. ROOTパスワードを設定をする
- 8. インストールの完了
- 9. 初期セットアップをする
- 10. Guest Additionsの設定をする。
- 11. ネットワークの設定
- 12. ファイヤーウォールの無効化
- 13. SELinuxの無効化
- 14. rpmパッケージのインストール
- 15. oracle-validated-verifyの実行
環境
Oracle VM VirtualBox 6.0.14
1. マシンを起動する
起動するマシンを選択して、「起動」をクリックします。
2. インストールを開始する
マシンが起動したら、Oracle Linux 7.6のインストール画面が表示されます。
「Install Oracle Linux 7.6」を選択して、Enterキーを押下します。
3. 使用言語を設定する
「日本語」を選択して「続行」をクリックします。
4. ソフトウェアの選択を設定する
「ソフトウェアの選択」をクリックします。
ベース環境は「サーバー(GUI 使用)」を選択します。
選択した環境のアドオンは「開発ツール」、「システム管理ツール」を選択します。
設定が完了したら「完了」をクリックします。
5. インストール先の設定をする
「インストール先」をクリックします。
「完了」をクリックします。
6. ホスト名を設定をする
「ネットワークとホスト名」をクリックします。
ホスト名にここでは「node1.oracle19c.jp」と入力したら「適用」ボタンをクリックします。現在のホスト名に設定したホスト名が表示されていることを確認します。
設定が完了したら「完了」をクリックします。 ※キャプチャ画面はまちがえて18cになってますw
インストールの概要画面に戻ったら「インストールの開始」をクリックします。
インストールが始まります。
7. ROOTパスワードを設定をする
「ROOTパスワード」をクリックします。
パスワードを設定したら「完了」をクリックします。
8. インストールの完了
インストールが完了したら「再起動」をクリックします。
9. 初期セットアップをする
サーバーが起動してきたら初期セットアップをします。
「LICENSE INFORMATION」をクリックします。
「ライセンス契約に同意します。」にチェックを入れて「完了」をクリックします。
日本語が選択されていることを確認して「次へ」をクリックします。
日本語が選択されていることを確認して「次へ」をクリックします。
位置情報サービスは「オフ」に設定して「次へ」をクリックします。
検索ボックスに「東京」と入れるとプルダウンで「東京, 日本」が出てくるので、「東京, 日本」を選択して「次へ」をクリックします。
オンラインアカウントへの接続は設定しないため、「スキップ」をクリックします。
ユーザーを作成します。ここでは「user01」を入力します。入力が完了したら「次へ」をクリックします。
パスワードを設定します。設定が終わったら「次へ」をクリックします。
以上で初期セットアップは完了です。「Oracle Linux Serverを使い始める」をクリックします。
初めて使う方へが表示されたら右上の「×」ボタンをクリックしてこの画面を閉じます。
10. Guest Additionsの設定をする。
VMのメニューより「デバイス」→「Guest Additions CD イメージの挿入...」をクリックします。
メッセージが表示されたら「実行する」をクリックします。
自動でスクリプトが流れます。"Press Return to close this window.."が表示されたらEnterキーを押下します。
CDを選択して右クリックでメニューを表示させます。「取り出す」をクリックします。
11. ネットワークの設定
デスクトップ上で右クリックしてメニューを表示します。
「端末を開く」をクリックします。
nmtuiコマンドでネットワークマネージャーを起動します。rootユーザーではない場合は、"su - root"でrootユーザーに変更します。
[root@node1 ~]# nmtui
メニューが表示されます。「接続の編集」を選択して、Enterキーを押下します。メニューの移動には矢印キーで操作します。
「enp0s3」→<編集...>を選択したらEnterキーを押下します。
ここでは下記内容を設定します。IPv4設定の表示は画面右側の<表示する>をEnterキーで切り替えることで表示されます。また、表示されていない設定部分もEnterキーで表示することができます。
IPv4 設定 <手作業> ※<自動>から変更します。
プロファイル名 : eth0
アドレス : 192.168.56.101/24
DNSサーバー : 192.168.56.254
検索ドメイン : oracle19c.jp
※画面はまちがえてoracle18c.jpになってますw
下の方に移動して、「自動的に接続する」にチェックをします。スペースキーでチェックは切り替えます。
設定が終わったら一番下の<OK>を選択してEnterキーを押下します。
<戻る>を選択してEnterキーを押下します。
メニューに戻ったら「接続をアクティベートする」を選択してEnterキーを押下します。
「eth0」の左に「*」がついていることを確認したら、<戻る>を選択してEnterキーを押下してメニューに戻ります。
「*」がついていない場合は、「eth0」→<アクティベート>を選択してEnterキーを押下します。「eth0」の前に「*」がついたことを確認したら、<戻る>を選択してEnterキーを押下してメニューに戻ります。
設定が完了したら「終了」を選択してEnterキーを押下して、ネットワークマネージャーを終了します。
ここから、コマンドの入力にTeraTermなどのターミナルソフトを利用することができます。使用する場合は一旦、サーバを再起動します。
[root@node1 ~]# shutdown -r now
TeraTermを利用するには、IPアドレスに先ほど設定したアドレスを入力します。
12. ファイヤーウォールの無効化
現在のステータスを確認します。
[root@node1 ~]# systemctl status firewalld
● firewalld.service - firewalld - dynamic firewall daemon
Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/firewalld.service; enabled; vendor preset: enabled)
Active: active (running) since 金 2019-11-29 01:30:19 JST; 7min ago
Docs: man:firewalld(1)
Main PID: 3231 (firewalld)
Tasks: 2
CGroup: /system.slice/firewalld.service
∟3231 /usr/bin/python -Es /usr/sbin/firewalld --nofork --nopid
11月 29 01:30:19 node1.oracle19c.jp systemd[1]: Starting firewalld - dynamic firewall daemon...
11月 29 01:30:19 node1.oracle19c.jp systemd[1]: Started firewalld - dynamic firewall daemon.
稼働しているので、停止します。
[root@node1 ~]# systemctl stop firewalld
サーバー再起動などして自動起動してこないように自動起動を無効化します。
[root@node1 ~]# systemctl disable firewallds
Removed symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/firewalld.service.
Removed symlink /etc/systemd/system/dbus-org.fedoraproject.FirewallD1.service.
ステータスを確認して、停止していること、自動起動が無効になっていることを確認します。
[root@node1 ~]# systemctl status firewalld
● firewalld.service - firewalld - dynamic firewall daemon ↓ここがdisabled
Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/firewalld.service; disabled; vendor preset: enabled)
Active: inactive (dead) ←停止している
Docs: man:firewalld(1)
11月 29 01:30:19 node1.oracle19c.jp systemd[1]: Starting firewalld - dynamic firewall daemon...
11月 29 01:30:19 node1.oracle19c.jp systemd[1]: Started firewalld - dynamic firewall daemon.
11月 29 01:38:12 node1.oracle19c.jp systemd[1]: Stopping firewalld - dynamic firewall daemon...
11月 29 01:38:13 node1.oracle19c.jp systemd[1]: Stopped firewalld - dynamic firewall daemon.
13. SELinuxの無効化
/etc/selinux/configを編集します。デフォルトでSELinux=enforcingが設定されています。これをSELinux=disabledに設定します。
"/etc/selinux/config" 14L, 543C# This file controls the state of SELinux on the system.
# SELINUX= can take one of these three values:
# enforcing - SELinux security policy is enforced.
# permissive - SELinux prints warnings instead of enforcing.
# disabled - No SELinux policy is loaded.
#SELINUX=enforcing ←#でコメントアウト
SELINUX=disabled
# SELINUXTYPE= can take one of three values:
# targeted - Targeted processes are protected,
# minimum - Modification of targeted policy. Only selected processes are protected.
# mls - Multi Level Security protection.
SELINUXTYPE=targeted
14. rpmパッケージのインストール
oracle-database-preinstall-19c-1.0-1.el7.x86_64.rpmをインストールします。
※ファイルは別途ダウンロードが必要
http://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/latest/x86_64
※18cを構築する場合は、OSインストールソフトにすでにあるためこの作業は不要です。
今回の構築環境はインターネットにつなげる環境ではないので、ローカルリポジトリを使用する方法を紹介します。
OSのインストールソフトを仮想光ディスクにセットします。
※セットの仕方は「2. インストール前の準備」の「1. OSのisoファイルを仮想光ディスクにセットする」を参照してください。
/mediaというパスにOSインストールソフトをマウントします。
※/mediaでなくても大丈夫です。
[root@node1 ~]# mount /dev/cdrom /media
mount: /dev/sr0 is write-protected, mounting read-only
今回はdvd.repoという新規ファイルを作成します。
※名前はdvdではなくてもなんでも大丈夫です。
※public-yum-ol7.repoに追記でもいいと思います。
[root@node1 ~]# vi /etc/yum.repos.d/dvd.repo
↓ ここから追記する
[dvd]
name=dvd
baseurl=file:///media/
gpgcheck=1
enabled=1
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY
デフォルトで有効化されているリポジトリ設定を無効化します。
public-yum-ol7.repoの中でenabled=1になっているものを全てenabled=0に変更します。
enabled=1に設定しているとアクセスできないとエラーになります。
[ol7_latest]、[ol7_UEKR5]が対象のはずです。
読み込めることを確認します。
[root@node1 ~]# yum list
読み込んだプラグイン:langpacks, ulninfo
dvd | 3.6 kB 00:00:00
(1/2): dvd/group_gz | 144 kB 00:00:00
(2/2): dvd/primary_db | 5.0 MB 00:00:00
インストール済みパッケージ
GConf2.x86_64 3.2.6-8.el7 @anaconda/7.6
GeoIP.x86_64 1.5.0-13.el7 @anaconda/7.6
...省略
次に、oracle-database-preinstall-19c-1.0-1.el7.x86_64.rpmを共有フォルダに格納します。格納したら共有フォルダに移動します。
[root@node1 ~]# cd /shared_file
oracle-database-preinstall-19c-1.0-1.el7.x86_64.rpmをインストールします。
[root@node1 shared_file]# yum install oracle-database-preinstall-19c-1.0-1.el7.x86_64.rpm
読み込んだプラグイン:langpacks, ulninfo
oracle-database-preinstall-19c-1.0-1.el7.x86_64.rpm を調べています: oracle-database-preinstall-19c-1.0-1.el7.x86_64
oracle-database-preinstall-19c-1.0-1.el7.x86_64.rpm をインストール済みとして設定しています
依存性の解決をしています
..省略
合計容量: 1.1 M
総ダウンロード容量: 1.1 M
インストール容量: 4.0 M
Is this ok [y/d/N]: y ←yを入力
Downloading packages:
警告: /media/Packages/compat-libcap1-1.10-7.el7.x86_64.rpm: ヘッダー V3 RSA/SHA256 Signature、鍵 ID ec551f03: NOKEY
compat-libcap1-1.10-7.el7.x86_64.rpm の公開鍵がインストールされていません
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
合計 52 MB/s | 1.1 MB 00:00:00
file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY から鍵を取得中です。
..省略
From : /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY
上記の処理を行います。よろしいでしょうか? [y/N]y ←yを入力
Running transaction check
Running transaction test
..省略
インストール:
oracle-database-preinstall-19c.x86_64 0:1.0-1.el7
依存性関連をインストールしました:
compat-libcap1.x86_64 0:1.10-7.el7 compat-libstdc++-33.x86_64 0:3.2.3-72.el7
ksh.x86_64 0:20120801-139.0.1.el7 libaio-devel.x86_64 0:0.3.109-13.el7
完了しました!
OSインストールソフトを取り出します。
15. oracle-validated-verifyの実行
oracle-validated-verifyを実行します。
[root@node1 shared_file]# export LANG=C
[root@node1 shared_file]# oracle-database-preinstall-19c-verify
ここまで設定が完了したら、マシンを停止します。
[root@node1 shared_file]# shutdown -h now
これでOracle Linux7.6のインストールは完了です。